秋の風物詩といえば、やはり紅葉。
宮城県の紅葉は、日本でも有数の美しさを誇ります。宮城県は東北地方の中央に位置し、太平洋と日本海に面しています。そのため、気候や植生に多様性があり、紅葉の種類や色づきも豊富です。
紅葉狩りの後には温泉でゆっくりと癒されるのもおすすめですので、宮城県の人気温泉も併せてご紹介します。
宮城の紅葉スポット
日本各地には美しい紅葉スポットがありますが、今回は宮城県のおすすめの紅葉スポットをご紹介します。
宮城県は東北地方の中でも温暖な気候で、紅葉の見頃時期は10月下旬から11月中旬にかけて。
宮城県には自然豊かな山や川、湖などがあり、紅葉とのコントラストが美しい景色を楽しめます。また、紅葉を見ながら温泉に入ることもできるスポットもあります。
円通院と松島温泉
松島の中でも特に人気の高いスポット、円通院。伊達政宗公の孫である光宗公の霊廟として建てられたお寺で、国宝瑞巌寺や五大堂などに隣接しています。円通院の庭園には、色とりどりの紅葉が咲き誇ります。
紅葉の見頃は11月中旬から12月上旬で、この時期には松島全体がライトアップされます。昼間とは違った幻想的な雰囲気を味わえます。
円通院から少し歩いたところにある雲外天地の庭は、紅葉の絨毯が美しいスポットです。さらに、庭園から三慧殿へと続く道は、苔や草花で彩られており、静かで穏やかな雰囲気が心を癒してくれます。
秋の夕暮れ時には、薄暗くなった境内で、明かりに照らされた紅葉が浮かび上がります。夜空に映える紅葉を見ると、特別感が増してきますよ。
鳴子峡と鳴子温泉
鳴子峡は、大谷川が刻んだ深い渓谷で、高さ100メートル以上の断崖絶壁が2.5キロメートルにわたって続いています。その壮大な景観はまるで絵画のよう。岩肌に生える松や奇岩と、赤や黄色に色づく紅葉が美しいコントラストを作り出しています。鳴子峡は宮城の名勝にも指定されており、栗駒国定公園の一部にもなっています。
鳴子峡の紅葉の見頃は、例年10月下旬から11月上旬。この時期には、JR鳴子温泉駅から中山平温泉駅までの間で、鳴子峡行きの臨時バスが運行されます。
バスからも紅葉を楽しめますが、より近くで見たい方は、鳴子峡遊歩道の散策がおすすめ。遊歩道は鳴子口から花渕山口までを結んでおり、途中には「猿の手掛岩」「屏風岩」「虫喰岩」などの珍しい形をした岩があります。紅葉と渓流と奇岩という三拍子揃った景色を堪能できます。
鳴子峡は温泉地にも近く、上流には中山平温泉、下流には鳴子温泉・東鳴子温泉があります。紅葉狩りの後は、温泉でゆっくりと疲れを癒すのもおすすめです。
長老湖と鎌先温泉
宮城県南部にある七ヶ宿町（しちかしゅくまち）の「長老湖（ちょうろうこ）」は、秋になると湖を囲む木々が色づき、絵本の中に入ったような美しい紅葉が楽しめるスポットです。
湖は縦長の形をしており、一周すると約2kmです。周りにはブナやナラやカエデなどの木がたくさんあり、秋には赤や黄色やオレンジなどの色に変わります。
紅葉の見ごろは、10月中旬から11月上旬です。
湖畔には散策路があり、東北一大きな吊り橋が架かる「横川渓谷」まで歩けます。シーズン中には売店やボートもありますので、湖からも紅葉を眺めることができます。湖は水がきれいで、魚も見えます。天気と時間が合えば、湖面に紅葉や不忘山が映って素敵な写真が撮れますよ。
みちのく杜の湖畔公園とみちのく温泉
川崎町にある、みちのく杜の湖畔公園の紅葉の見頃時期は、9月中旬から10月中旬。
ここでは、コキアというふわふわした植物が約6000株も植えられており、緑から赤に変わる様子がとても美しいです。コキアはホウキグサとも呼ばれ、乾燥させてほうきにすることもできます。
公園内には、蔵王連峰を望むことができる展望台や、コスモスやダリアなどの花畑もあります。温泉好きの方には、公園内にある「みちのく温泉」がおすすめです。天然温泉を利用した露天風呂やサウナなどが楽しめます。
秋保大滝と秋保温泉
宮城県仙台市太白区にある秋保大滝は、県内最大の名瀑です。高さ55m、幅6mの滝は圧巻の迫力で、紅葉時期には周囲のモミジやカエデなどが鮮やかな色に染まります。
滝見台からは上から滝を眺めることができますが、滝壺まで行けばもっと迫力のある景色を見ることができます。ただし、道は滑りやすく急な階段もありますので、注意してくださいね。滝の近くには秋保大滝植物園や食事処、甘味処などもありますので、一日ゆっくりと過ごせます。
秋保大滝から車で約10分ほどの場所にある秋保温泉は、仙台市内からも近くてアクセスしやすい温泉地です。源泉は2種類あり、硫黄泉と酸性泉です。硫黄泉は肌に優しく美肌効果がありますし、酸性泉は殺菌作用があります。どちらも体に良いですね。温泉街には多くの旅館やホテルがありますので、宿泊してゆったりと温泉を楽しむことができます。また、日帰り入浴も可能な施設もありますので、気軽に立ち寄ることもできます。
濁川渓谷と青根温泉
青根温泉は、釜房ダムから流れ出る濁川に沿って広がる渓谷沿いの温泉地。お釜と呼ばれる巨大な岩盤によって形成された渓谷には、不帰の滝や物見岩などの見どころがたくさんあります。秋になると、渓谷の両岸に植えられたモミジやカエデなどが色づき、青根温泉から峩々温泉にかけて約10kmにわたって紅葉のトンネルができあがります。
青根温泉は、標高が高いため、紅葉の見頃時期は他の地域よりも早く、10月中旬から11月中旬まで楽しむことができます。特に、紅葉台という展望台から見る紅葉は圧巻です。荒々しい渓谷の景色と鮮やかな紅葉のコントラストが美しく、黄色や赤色、オレンジ色などのグラデーションが目を楽しませてくれます。紅葉台からは、物見岩という絶景スポットにも行くことができます。物見岩は、360度のパノラマビューを堪能できる場所で、晴れた日には蔵王連峰や太平洋まで見渡せます。地元の人たちが草刈りや案内板設置などをして整備した場所で、まだ知る人ぞ知らない穴場です。
青根温泉には、源泉かけ流しの露天風呂や内湯がある旅館や民宿が数軒あり、日帰り入浴も可能です。
鳳鳴四十八滝と作並温泉
作並温泉沿い広瀬川の上流に位置する鳳鳴四十八滝も、絶景の紅葉スポット。大小さまざまの滝がおりなす不思議な川音を、いにしえの人々が伝説の鳥、鳳凰の鳴く声として、いつしかこの滝を「鳳鳴四十八滝（ほうめいしじゅうはちたき）」と呼ぶようになったと云われています。
「仙台の奥座敷」と称される宮城県仙台市の作並温泉。毎年10月下旬になると、周囲の山々の木々は、赤や黄色に鮮やかに染まります。広瀬川沿いに点在する宿では、紅葉を望む露天風呂が大人気。豊かな自然に囲まれた湯に浸かりながら、紅葉狩りを楽しみましょう。ゆったり湯浴みしたあとは、無添加にこだわったイタリアンレストランや趣ある赤レンガ造りのウイスキー蒸溜所にも立ち寄るのもおすすめです。
花山温泉
湯浜峠は、宮城県と秋田県を結ぶ国道398号線の途中にある峠です。標高781ｍの高さからは、栗駒山の壮大な姿が一望できます。周囲には、ブナの原生林が広がり、新緑や紅葉の季節には色とりどりの景色が目を楽しませてくれます。特に紅葉の時期には、赤や黄色に染まった木々が美しく映えます。
湯浜峠の紅葉の見頃時期は、10月下旬から11月中旬です。
湯浜峠から少し下ったところには、湯浜温泉があります。こちらは、源泉かけ流しの温泉で、肌に優しいアルカリ性単純泉です。温泉街には、日帰り入浴施設や宿泊施設がありますので、紅葉を見た後にゆっくりと温まることができます。
さらに宮城の紅葉をもっと楽しみたい人へ！超レアな穴場スポット
車でお越しの人は、宮城県と山形県境の鍋越し峠の紅葉もおすすめです。
鍋越峠は、東北地方の中でも最も美しい紅葉スポットの一つです。秋になると、山々が赤や黄色に染まり、まるで絵画のような景色が広がります。鍋越峠の頂上から見える山形県側の景色から見る紅葉は、まるで火の海のよう。
交通量もさほど多くないため、紅葉を満喫できます。
鍋越峠の紅葉は、例年10月下旬から11月上旬に見頃を迎えます。今年は気温が高かったので、少し遅れているようですが、まだ見られると思います。もし興味がある方は、ぜひ鍋越峠に行ってみてください。ただし、注意点があります。鍋越峠は標高が高く、道路も狭いので運転にはお気をつけください。
まとめ
宮城県は紅葉の見頃時期が10月下旬から11月中旬で、自然豊かな景色を楽しめるスポットがたくさんあります。
穴場スポットとしては、円通院や鳴子峡などがおすすめです。温泉としては、秋保温泉や鳴子温泉などが有名で、紅葉と一緒に癒されることができます。
宮城県の紅葉を満喫するなら、ぜひこの記事でご紹介したスポットに足を運んでみてください。
